良いリフォーム業者の見極めポイント

満足のいくマイホームを手に入れるためには、よい業者との出会いはとても大切。
時間をかけて要望に耳を傾け、住み手の事を考えた提案をしてくれる業者は信頼できると言えます。

今回は良いリフォーム業者の見極め方についてご紹介します。

よい業者に出会うために

良いリフォーム業者の見極めに活用したいのが、相見積りです。相見積りは一つの工事について複数の業者から見積もりを出させて比較すること。交渉の面などで難しい点もありますが、相見積りは人間的な面で業者をジャッジできると言うメリットがあります。

建築は多くの制約や決まり事、専門的な知識が必要です。一般にはわかりにくいことが多いことを利用して、悪い業者は巧みにごまかそうとしたりするところもあるのです。

相見積り以外でも、自身に合った業者を見極めるポイントがあります。

 

    ・リノベーション相談会
    ・インターネット上の業者探しサイト
    ・ホームページ
    ・雑誌の広告やポストのチラシ
    ・近所の噂や、実際に近所で工事している業者
    ・新築した時の工務店や住宅メーカー など

 

早くマイホームを手に入れたいと焦る気持ちはわかりますが、すぐに1社に決めてしまうのではなく候補を探して選び、そこから時間を掛けて選ぶことが大事です。

その他のポイントとしては、

 

    ・業者の得意分野が自分の理想実現に特化しているか
    ・経験や実績はどれほどのものか
    ・事業者団体への加盟や建設業許可の登録状況などの公的な裏付け
    ・頻繁にアポイントのとれる立地に事業所があるか(本当にそこに事業所があるのか)

 

といったものがあります。

マンションが得意な業者、一戸建てが得意な業者、大規模工事が得意な業者、小さくても壁紙工事や畳工事など専門業種に特化した業者など、業者によって得意方面は異なります。自分の目的に合った業者をピックアップし、理想の住まい作りのお手伝いをしてもらいましょう。

トラブル口コミ最上位「相見積り」とは?

内容・金額を比較するために、複数業者からそれぞれの見積書を提出してもらう「相見積り」。より多い選択肢の中から、自分の希望に合ったプランを選ぶ事ができるというメリットもあります。業者の中には、その場で契約を迫る悪徳業者もあります。相見積りをすることでそのようなトラブルが回避でき、よい業者に巡り会うきっかけにもなります。また、業者同士に競争をさせることで、費用を下げることに繋がる可能性もあります。

しかし、この相見積りは実際のところ、トラブルも非常に多いのです。住宅や建築に関する知識が少ないうちから、「相見積りを行えば安心」「相見積りをするのが無難」という情報をうのみにして見積もりをするのはトラブルのもとになりかねません。相見積りは建築の知識が相当あるか、事前に設計事務所などで共通の見積項目が出ている人には有効といえますが、素人が相見積りするのは、「安物買い」になる事のほうが多いのです。

相見積りによりトラブルとは

相見積りで失敗が多いものは、下記のようなものです。

 

    ・多数の業者に見積もりをお願いする
    ・値引き交渉を繰り返す
    ・他の業者に見積書を見せる

 

「これがどうして失敗に発展するの?」と思う人も多いことでしょう。しかし、この3点を優先した結果トラブルになり、客側の主張が「困った客」として周囲にとられる事は本当によくある話です。

 

    ・多数の業者に見積もりをお願いする→
     見積もりを沢山とろうと欲張り過ぎて期間もかかり、他のコストが高くなってしまった
    ・値引き交渉を繰り返す→
     値引き交渉をしすぎて業者から断られてしまった
    ・他の業者に見積書を見せる→
     他の業者に見積もりを見せて煽った結果、相手の業者にも他の業者にも嫌がられてしまった

 

相見積もりの危険な点は、業者側の負担が大き過ぎてしまうこと。これが後々のトラブルになってしまう原因でもあります。

しかし、中には「企業努力が足りない。そもそもトラブルなんか気にしない」という人もいるでしょう。しかし、良心的な業者こそ、どのお客にも平等に尽力するもの。要望をゴリ押しする客に破格の待遇をする訳にはいかないため、客側にもマナーが必要になります。

業者が相手にしているのは自分だけではありません。他にも客はいると言うこと、自分のマイホームのために携わる人々が多いのですから、焚き付けるような交渉は、大きな賭けと言えます。

また、現実的に、相見積りで出た数字は、現実的な数字でない事が多いのです。業者同士を競争させた結果、無理な工期になったり、安い材料を使わざる得なくなったりするケースもあります。結果的にいい家を建てるどころか、質を落としてしまう可能性もあるのです。

以上を踏まえて、相見積りを希望する場合は、

    「事前に相見積りであることを伝える」
    「自身の希望を詳しく書いた一覧を渡す」

ことをおすすめします。

そうすれば金額だけでなく、機能性やデザイン等のメリットで選択することも可能できます。自身のこだわりが値段比較だけなら、その旨を伝えたほうがスムーズに進みます。

相見積りでやってはいけないこと

相見積りでは、他社の作ったプランと見積りを元にして、安いほうの会社に相談することは避けた方がいいでしょう。相談された業者にとっては非常に難しい仕事になります。依頼主としての品性を疑われかねないマナー違反として破談になるか、最悪の場合は見積もりの不正流用として第三者機関に持ち込まれるかもしれません。

「見積もり無料」という言葉もありますが、人が動いてやっていることなので当然、費用はかかっています。節度を持って接することで、相見積りのメリットの幅は広くなります。気に入ったプランは、プランを作った会社に、予算を含めて相談することが鉄則です。

うまくいく相見積りのコツ

相見積りがうまくいく、トラブルにならないコツは、下記のようなものです。

 

・予算、目的を明確に伝える

漠然と「ここをこうしたい」と言うのではなく、その理由や目的、予算を含めて話をします。良心的な業者は、相手の事情をくみ取り、そのイメージに近づける努力をしてくれます。

 

・条件を統一する

業者によって得手不得手がありますが、どの業者にも同じ条件を伝えることが大切です。そうすることで、金額やサービス内容をきちんと比較できます。相手に合わせて条件を変えていると、判断が遅くなります。

 

・必ず直接話を聞く

今はメールなどで連絡を取ることができますが、直接会って話をすることが大切です。相見積りでトラブルになる場合「忙しいから」という理由で重要なやり取りを削る人に多い傾向があります。

 

忙しくても、大切なマイホームのことです。「見積もりはメールで」「見積書をポストに入れてもらう」「FAXしてもらう」といったことは、避けた方が無難です。良くない業者であれば、提出日時をごまかされるなどして、後々、トラブルになりかねません。

見積書を見るときに業者に確認しておくこと

見積書を見るときに、業者に確認しておく点は下記のとおりです。

 

・諸経費

諸経費の内訳は、しっかりと確認したいものです。諸経費は、リフォーム業者の事務所の維持費・交通費・運搬費・現場監督費・書面作成費・粗利益などで、施工全体の金額に対して、一般的に8〜22%程度に設定されています。

 

また、注意したいワードは「一式」というもの。一式とは、リフォーム業者の見積書で目にすることが多い単位ですが、「などなど」というような省略語のようなニュアンスととらえたほうがいいでしょう。施工範囲や材料の見積項目が「一式」と表記されていれば、別途「内訳書」を提出するのが通常です。

悪徳業者は内訳を表記・説明することは避け、ごまかそうとする傾向がみられます。「一式」のなかに、とんでもない請求分が隠されていることがあるため、内訳書があるか確認したほうがいいでしょう。

< 自身の目的に合った業者選びを >

リノベーションをあれこれ考えているうちに、一体何が正しいのか、何を一番に始めるべきなのか、分からなくなる人も多いです。迷ったら最初にたち戻り、まずは「総合してが安い」「デザインがオシャレで現代的」などプランの特徴を理解するところから始めましょう。

「安い」にも様々な種類があります。経費は安くても、工期が長くなったり追加工期がついて高くなるケースもあります。デザインがよいと評判でも、和風デザインに定評がある業者やプランでは、北欧風の趣味を持つ家庭には不向きです。

大手の業者は大規模な物件のノウハウを持っているため、仮住まいの手配やインテリアコーディネートなどのサービスが充実しています。すべてを任せられるマイホームプランが可能になる事でしょう。ただし、全部を任せてしまう分、プラン費用は平均より安いと言う事は困難になります。

自身の求める理想に合わせた業者選びは、円滑に数字と実現度を査定する上で大切な要素となります。業者に目星を付けたら、次のステップで、それらのリフォーム業者が信頼できるか基本的な姿勢のチェック、相見積もりなどで比較検討して選ぶ作業に入るのです。