失敗しない「土地を買って新築」 住宅プランの作り方は“土地の声を聞け!”

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土地を買って新築を建てる。注文住宅となればどんなプランにするか?大いに悩みますよね。設計事務所に色々とプランを出してもらえばもらうほど、ワクワクする反面悩ましいことが増えるはずです。

実は家のプランはシンプル、簡単です。土地の声を聞けばよいのです。

考え方のポイントは2つ。

『資産価値からみた土地の声』

『都市計画・建築基準法・温熱からみた土地の声』

土地を買って家を建てるとき気になるのはまず資産価値です。折角の住まいなのでもちろん自分たちらしい暮らしを実現させるための空間にしたいですよね。しかし希望を言えば言うほど予算が上がってしまいます。そこでまた悩むのが、そこまでお金をかけるべきか・・。もし売ることになったら、売れないんじゃないか?と考えると、プランも悩んでしまいます。

戸建ては躯体と内装という考え方で考えてください。

戸建ての予算が2000万円としましょう。

そのうち躯体(フレーム)が1000万円、内装や設備が1000万円とします。

躯体は誰が作っても同じになるように作れば、売るときに価値は下がりにくいものです。

内装のうち、設備も一般受けしそうなものを置く、例えばユニットバスや洗面。大体こだわるのは目に見えるもの、LDKのインテリアやキッチンなどが多いです。そこも一般受けしそうなものであれば売りやすいですが、そこに拘って、売るときにその分値段が下がっても

趣味費だと思えば諦めもつくはずです。

ここで重要になるのが躯体(フレーム)です。

斬新なデザインの外観や空間を作ると売るときに、新しく購入する方の趣味に合わなければ直すのにお金がかかります。建て替えしなければならなくなるようなデザインにしてしまえばどんなにお金をかけてもその値段では売れません。

ですから、フレームを考えるときに大事なことが、土地の声を聞く!ことです。

新築を建てる場合には建築確認申請が必要です。その敷地に建てられる制限があるのです。

まず、都市計画の容積率(延床面積)建ぺい率(1階分の面積)で敷地に対する最大面積が決まります。次に建築基準法にある道路斜線・北側斜線・隣地斜線という近隣に光がうまく行き届くように屋根の高さを決める斜線で建物の高さが決まります。そして次に

考えるべきポイントは太陽です。住宅街であれば隣地や道路の関係で太陽の光の入り方は決まってしまいます。自分の家は変えられますが、日当たりが悪いからといって隣地を変えてもらうわけにはいきません。その敷地に対してベストな太陽の取り込み方を考える事が大事です。それで窓の位置が決まってしまいます。

容積率・建ぺい率という都市計画から面積が決まり、建築基準法から高さが決まり、方角と隣地から窓の位置が決まるというわけです。

例えばこの土地の面積は89.82㎡

容積率が80%建ぺい率が40%なので躯体(フレーム)の大きさは

1階が35.92

2階建ての合計が71.84㎡

西側が道路で三方隣地に囲まれた土地で南側の2階に一番太陽の光が入ります。

面積と方角からこんなプランになります。

なるべくはじめに間仕切りをしなければ、家具や壁であとから仕切れますので売るときも売りやすいです。

隣地斜線といって北側の家の南側を配慮した制限により立面の形も決まってしまいます。

西側が道路で明るくするには大きな窓を取りたいところですが、温熱のことを考えると西側には窓を作りたくありません。

南の2階にリビングをもってくることで、暖房効率も考慮します。

太陽光は無料!いろいろな高気密・高断熱・省エネの作り方はありますが、その分コストもかかります。限りある予算で資産価値の下がりにくい家をつくるには、誰が考えてもベストな躯体(フレーム)をつくることです。そのためにはその敷地にあったプランを考えることです。まずは敷地の声を聞く!是非やってみてくださいね。

このように家のフレームは土地の声を聞くことで決まってしまいますので資産価値から考えてもその敷地にあったプランを考えることをおすすめします。

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